【シゲット・マルマツィエイ】
ホテルの部屋の窓は大通りに面している。
1階はレストラン。開放感のある広い店で地元の客にも人気のようだ。
ここで朝食。
さて、現在地はルーマニア北部のマラムレシュ地方
このあたりでは16〜18世紀に不思議な形をした木造教会(聖堂)が数多く建造されたそうで、一群が世界遺産になっている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%83%AC%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%81%AE%E6%9C%A8%E9%80%A0%E8%81%96%E5%A0%82%E7%BE%A4
先に見てきたモルダヴィア北部の壁画教会群(修道院)と並ぶルーマニア観光のハイライトだ。ここシゲット・マルマツィエイと次に行くバイア・マーレに宿泊しつつ、それを見て回る。
まず今日はブデシュテイ木造教会というところに路線バスで行きたい。バスについてインターネットを調べたりレセプションの女性に聞いたりしてホテルを出た(仕入れた情報はあまり役にたたなかったのだが)
鉄道駅の近くまで行き、このミニバスに乗り込んだ。
乗り場の前にあった店で買い物も。
ミニバスを乗り継ぎ、ブデシュテイ木造教会の前に到着した。
ところが予想に反し観光客は誰もいない。
しかも来る途中から降りだした雨がやまない。
建物は鍵がかかっていて、中の見学もできない。
教会の軒先に座り、とりあえず雨宿り。
建物の鍵をあけて中を案内してくれる人がいるらしいので、地元の人に聞いてみることにした。そうして、教会の前にいたおばさん→教会のそばにある家のおばさん→少し離れたところにいたおじさん、というバケツリレー式に案内役の人の家まで連れていってもらった。
(空き巣ではない) 皆さん本当にありがとうございました。
案内役の人だけは英語を話し、簡単にガイドしてくれた。
村には別の教会があり普段はそこに行くが、葬式や結婚式にはここを使うそうだ。
ただし、彼女自身は結婚式を新しい教会で挙げたという。世界遺産とはいえ、まあそういうものだろう。
さてそろそろ帰るか。
ところが、帰りのバスがいっこうに来ない。調べた情報が間違っているのか。あるいは、もしやバスが通るのは別の道路なのか。
近くをのんびり散歩してもいいと思っていたのだが、雨なのでそれは難しい。教会前の三叉路の建物の前で、ただぼんやり雨宿りし、通りを眺めるしかなかった。
やはりバスは来ない。しびれを切らし、教会を後にして歩き出した。
あてもなく歩きつつ、ヒッチハイクを試みた。一台の車が止まってくれた。ドライバーは女性。
家はすぐ近くだったが、なんと親切なことに、家にいったん寄ったあと、シゲットまで送ってくれるという。家にはかわいい坊やと夫がいた。挨拶した。
家は新しく、他にも大きな建物があった。屋根のある集会場のようで、大勢で食事ができそうだった。
ずっと雨。シゲットは遠かったが、本当にホテルまで乗せてもらった。ルーマニアの人はなんて親切なんだという印象が、ますます濃くなった。
それにしても、バスのことがよくわからない。明日はバイア・マーレまで移動するので、それに失敗はしたくない。確認のため、また駅前に向かった。
駅から少し離れたところにバス発着場(アウトガラ)があった。
ここからバイア・マーレ行きのバスが出ることと時刻と運賃もわかった。ひと安心。
街の中心はホテルから少し離れたところにあった(大きなスーパーなどもあった)
ホテルに戻ってきた。夕食も下のレストランで食べることにした。
チョルバを初めて食べた。非常にうまいスープだった。
メインで頼んだ豚肉料理が、またものすごくうまかった。
マラムレシュ特有のトマトで煮たという料理で『地球の歩き方』に載っていた。ボーイに「これありますか」と聞くと、店のメニューの最初のほうに載っていた。
もうひとつは巨大な焼き鳥風の料理。これまた最大級にうまかった。
しかし腹のほうが受け付けない。パンもあるし。
店の推薦で飲んだこのレモネード入りのビールが、またうまかった。
ハイネケンの協力で作っているらしい。
とにかく素晴らしい夕食になった。チップを渡しそびれ、悔やむ。
【take it easy】