迷 宮 旅 行 記

長距離のバス待つ君の人生はさておき旅はまだ先がある

海南島〈第12日〉

【三亜湾→海口→三亜湾】


きょうも軍用ヘリが朝から爆音を響かせている。


三亜の鉄道駅へ。きょうは新しい高速列車に乗ってみる。省都 海口まで往復する計画だ。

入り口で荷物チェックあり。構内は空港なみにピカピカ。

一等室乗客専用の待合スペースがあった。

金持ちロシア人とおぼしき客が多い(iPadをよく手にしている)


ホームへ。



真新しい車両。

上海郊外で事故を起こした新幹線と同種のものだと思う。2010年から海南島にも導入されたらしい。


一等車はいわばグリーン車。左右2列づつ。家族連れが目立つ。

携帯電話のベルと会話が始終けたたましかった。子供たちのゲームとおしゃべりも同様。このカルチャーギャップというか音環境ギャップは私には埋めがたかった。


一等車にはコンパートメントもある。

(ちなみに2等車は、3列+2列の自由席だが、それでも十分快適だろう)


高速鉄道は島の東側を通る。

大きな地図で見る

車窓から。




しだいに雲が多くなってきた。


1時間半。あっという間に、海口東駅に到着。

こちらもピカピカ、というか周辺施設はまだ建設中だった。


市内バスで中心街に向う。


五公祠という観光スポット。


宋、明、清の時代の文人や政治家にちなんだ建物が集まっている。




小雨なので傘を買って歩いた。


海口市博物館が併設されていた。

入ってみると、何やらシビアな展示が…






朝日グラフ、改造といった日本の雑誌が占領の様子を誇らしげに報じている。写真は雄弁だ。

アジアを旅行すると、日本の軍隊が実にまああちこちまで来ていた事実を知らされる。毎度 唖然とするが、こんな今も存在すらあまり知られていない海南島くんだりまでと、驚きを新たにした。


再びバスで移動。


古い町並みの残る一角があった。

「老街」と呼ばれている。およそ100年前、華僑たちが西洋風の建物を築いたのだという。




かなり朽ち果てているが、住宅や商店として現在も使われている。


コンクリートでリニューアルもどんどん進む。


中国共産党万歳。


シンガポールやマレーシアで見た中華街のイメージか。


漢字の国。


老街を抜けて繁華街の中心地へ。


ピザハットがあったので入る。

鉄板に乗って出てきた。48元だったか。まずくない。コーヒー(15元)とともに。

きれいで明るくくつろげる店内。店員もテキパキ。


豪奢なデパートもいくつかあった。


ここでデジカメの電池が切れる。


同じ高速列車で三亜に戻る。


宿に帰ってきた。

気落ちしてすすったカップ麺。

なぜ気落ちしたかというと―― 海口の繁華街で、中国でしか売られていないというポッキーのコーヒー牛乳味などをたくさん買い求めたのだが、なんと帰りの列車の網棚にまとめて置き忘れてしまい、三亜駅で降りてから駅員にかけあったものの、探す意志がほとんどゼロと思われ、1時間近くねばったけれど、諦めざるを得なかった。










【多少銭?】